アトピー性皮膚炎に使われる漢方薬

アトピー性皮膚炎には親から受け継いだ遺伝的な体質も影響しています。そのせいか薬を続けて治ったと思ったらまた症状が出てきてしまったり、しばらく落ち着いていた症状がストレスや生活習慣の乱れがきっかけになって、また悪化してしまうことも多いです。

こうした体質が影響している症状や疾患に対して効果的なのが東洋医学であり、実際に皮膚科などでもステロイド外用薬などの使用量を減らすために用いられているのが漢方です。

漢方ではアトピー性皮膚炎は皮膚がカサカサして粉をふく「乾燥タイプ」とジクジクと浸出液が出てくる「湿潤タイプ」の2つに大きく分けて考えます。

そしてそうした表面的な症状を緩和する処方と、「気」「血」「水」のめぐりをよくして根本的に体質を改善する2つのアプローチを行います。

乾燥タイプによく使用される漢方薬には、

  • 白虎加人参湯
  • 温清飲
  • 当帰飲子

湿潤タイプには

  • 消風散
  • 竜胆瀉肝湯
  • 越婢加朮湯

といったものがよく処方されます。赤みや熱感などの肌状態によっては他にもさまざまな組み合わせがあり、ここではとてもじゃないですが紹介しきれません。

それから体質改善をはかる漢方については問診や触診から「脾虚」「肝鬱」「血虚」「気虚」「腎虚」を確認します。特にアトピー性皮膚炎の場合、「血虚」「気虚」の体質に傾いていることが多いようです。

表面的な症状に対する漢方と体質改善のための漢方を組み合わせて服用するとだいたい早くて2週間、通常でも4週間程度で効き目を体感することができます。

逆にいえば1か月様子をみても変化がないようであれば、生薬の追加や調整が必要になるということです。

アトピー性皮膚炎に対する漢方療法というのはあくまで西洋医学の薬物療法を補完するというイメージでいてください。漢方だけで治療するというのはまずないですし、薬物療法の経過をみて必要があれば漢方も併用しているという感じです。

東洋医学と西洋医学というと敵対して仲が悪く相性も悪いという印象がありますが、そんなことはありません。お互いを補完するものですからうまく利用していくのがベストです。

そのため成人型アトピー性皮膚炎に漢方を利用したいと考えるなら漢方に造詣が深い皮膚科医を探すというのが一番重要になってきます。そして漢方による体質改善と西洋医学による対症療法を併用しながら根気よく続けることが大切です。

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